さよならありがとう
毎月、終わりか始まりの日。
お仕事を終えた夜。
病院の狭い自室のデスクに座ります。
ノートパソコンに向かい
過ぎたひと月を振り返りつつ
文章を考えます。
今まさに座っているこの机は
中学生の時からの勉強机です。
亡くなった父が買ってくれました。
40年ほど苦楽を共にしています。
大切なものをいくつか失くしました。
失くしたとき
すぐには実感がありません。
どこかにありそうだし
ふとまた出てきそうな気がしています。
しばらくすると失くしたことを実感します。
そうかもうないんだ、やっぱりもう会えないんだ。
さみしくなります。
いつもこうでした。
それでも少し成長して。
さみしさを小さくする別れの言葉があります。
「さよならありがとう」
この机ともいつかお別れなのかな。
肌寒くなりました。
エアコンの暖房を入れました。
秋の夜
こんなことを想いました。