忘れられない日
早朝、新幹線に乗りました。
行き先は瀬戸内にある町です。
3時間ほどで新幹線を下車し、それから路面電車に乗り換えました。
目的の町は路面電車の終点です。
電車を降りて、山へ向って歩いていくと、ふもとにお寺があります。
10代前半、この町で3年間暮らしていました。
お墓を作ることはできませんでしたが、このお寺に大切な人が眠っています。
久しぶりに住職様にお会いしました。
お経をあげていただいた後、初めて講話をしてくださいました。
花についてお話をされ、言われました。
「花が咲いた時こそ、咲かせた根元を見てください。」
下を向きました。耳が熱くなりました。僕に傲慢な空気が出ていたのだと思います。
花が咲いたかわかりません。根元を見たこともありません。
ご忠告と感じました。お言葉をありがたくいただきました。
跡取りのご子息を亡くされた住職様。とってもお優しい方です。
手を合わせ、お茶を頂戴し、あと少しお話をさせていただき、お礼をしっかり述べて
お寺を後にしました。
もうすぐ父の日です。
父の日は
父の命日です。